カリブ海をゆく


Mariner of the Seas
客船・138,000トン
2007.Feb.24〜Mar.06

                                           高野圭介



同行の碁友から
素晴らしい紀行文が寄せられてきた。

カリブ・クルージングの旅

ーーークルージングは旅の別格であるーーー

林 正浩 寄稿


 今朝も早く目が覚めた。帰国して二日経っているのに、
     まだ船の中のいろんな感触が身の回りに漂うている。

 

豪華客船

あれは何だったのだろうと、反復して問うとき、
かって、B29を空飛ぶ要塞と呼んだことがある。
そのデンで言えば、豪華客船は海行く帝国ホテルとでも言おうか。

大の字で寝椅子に富豪のひなたぼこ

         
驚きの空間
楽しいことが目白押しであった。いろんなイベントの前に、
すでに、私を包む驚きの空間が広がっている。
豪華な三次元がゆっくり過ぎゆく四次元へ。

薄着して期待に膨らむ鍵もらう

           
天体ショウ
日の出、日没はたいてい厚い雲が水平線上に・・・
船の甲板には青い空と紺碧の海、水平線上に積乱雲が。
夜ともなれば、冬の星座・オリオンが頭上高く輝き、南十字星が見える。
そして、3月3日には月蝕という天体ショウまで彩ってくれた。

月蝕に冬の星座わが物顔に

      
歌と踊り
出し物はアイス・ショーの華麗な演技。シアターの歌と踊り。
エアロビックス、フィットネス、ストレッチに汗を流すアクティビティ。

ジャズ響くプールサイドに贅のとき

     
四六時中
freeのfoods

最も強烈な食べ物事情にはたまげた。
船中の食べ物は種類を問わず四六時中フリーと思って差し支えない。
健康のために自己規制を課さなきゃ。

またしてもアイスクリームの誘惑に

             


碁に親しむ


取って置きの碁の部屋さえも用意してあった。

なんとも、優雅な碁でしょう。

物音ひとつ無く、時間の制約もない、盤上のみ着手が時系を刻んでいく

折しも、今晩の月蝕の知らせが入った。まん丸い和局の予告であったのか

月蝕とも知るや知らずや充ち満ちた月が昇ってきた。


その頃、盤面は穏やかな一局を打ち終えていた。


時差ボケに詰碁の怪や寒の月


四海波静か、月蝕の和局
船上囲碁対局

                   吉野従生自戦記

高野圭介 vs 2子 吉野従生



              

寄港地観光


寄港地観光には赤道直下だけあって、いずこも真夏だが、
季節としては御地はどこも冬の真っ只中。

しぶき浴み手と手をつなぎ滝登る

       
NASA
NASA の訪問
思いがけない打ち上げ衛星が修理に帰ってくるところに出会った。

望遠で撮った写真だが、現物に出会うようなことは滅多にないとのこと。
ゴルフボール大の霰が飛来し、燃料タンクに相当な被害が生じたため、
四月中旬の打ち上げに備えて、急遽修理ドック入りとかの由。
のろのろと、松葉杖を突きながらの帰還のようで痛々しかった。

衛星のよちよちペンギン寒の道